極めて匿名的で無個性な、名もない身体。バレエのためのピラティスとは?
「バレエのためのピラティスでは、何か特別なことをするのですか?」
答えは「いいえ、普通のピラティスをします」、です!
「バレエがうまくなりたい」と考えている方は、バレエを練習したくてたまらないでしょう。
「ピラティスをすることでバレエが上達した」と聞いた方もたくさんいらっしゃると思います。
ではピラティス・セッションでバレエの練習をするかというと…しません!
実はわたし達は、バレエを踊る前にできていないことがたくさんあるのです。
レッスン中、鏡に映った自分を見て「みっともない…。何かちがう…」と思ったことがある方。(わたしはたくさんたくさんあります…。そこを分析します。)おそらく、踊りだけが残念なのではありません。普段立っている姿勢からして良くないのです。
良くない姿勢で立ったり歩いたりしている人が、踊った時に急に美しくなることはあり得ません。ベースに悪い姿勢がある限り、立っても歩いても踊っても、何をしようが(「人前で身体を見せることを前提にするには」)みっともないことに変わりないのです。
あなたは、これまでに「立つ」ためのトレーニングを受けたことがありますか?
「股関節を動かす」ためのトレーニングを受けたことがありますか?
「腕を動かす」ためのトレーニングを受けたことがありますか?
「歩くための練習」をしたことがありますか?
「背骨を動かす練習」をしたことがありますか?
ピラティスでは、そのように「誰にでも必要な身体の基礎作り」をしていきます。
バレエをしている方にもバレエの動きを模すようなことはせず、ダンス経験がない方と同様に基本のエクササイズから練習します。
ピラティスでは、アン・デオールが立ち方の標準にはなりません。
「ニュートラル」といって、「普通に立つ」ことを徹底して練習します。
二足歩行の人類にとって、「普通に立つ」ことは実は練習しなければできない境地にあります。
股関節外旋(アン・デオール)傾向にある人は、直します。
内旋(アン・デダン)傾向にある人も、直します。
ニュートラルに立つことができなければ外旋/内旋はできませんし、また外旋/内旋ができなければニュートラルに立てません。
つまり、偏っていることを良しとしません。
まっすぐ、普通に、立つ。
踊る前に獲得しなければいけない技術です。
普段立っている時に、自分に偏りがないかどうか…?
人には必ず傾きや歪みがあります。それは当然で、人間は工業規格製品ではなく、骨格には個性があります。
完全に左右対象で、全く個性のない骨格。
それはとても美しい状態です。
踊りなど複雑な動作へのチャレンジではなく、シンプルで単純なエクササイズの練習を積み重ねていくことで、個別に歪んだ身体からの脱却を目指します。
シルエットだけを見た時に誰だか分からない、匿名的な、名もない身体の形が舞台上で映えるのです。
ひと目見ただけで誰かを特定できてしまうのは、癖が強い状態です。
アン・デオールの前に、プリエの前に、タンジュの前に、骨格や動作の個性をなくしていくこと。
ピラティスはそのようなトレーニングです!
身体について知りながら癖を修正していくことで、関節の負荷が軽減し怪我の予防にもつながります。
バレエをしている方もしていない方も、まずはシンプルに立てるように。
先に日常生活を変えなければ、踊りも変わりません。
ただピラティスをしていても、バレエが上達しなければ意味がないですよね。
知識が伴って初めて、バレエのためにわざわざピラティスに時間を費やす理由が分かります。
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ピラティス専門のブログ記事が好評をいただいており大変うれしく思います。
このブログでは日常を綴っていますが、↑こちらでピラティスの技術的なことがらに関する記事を書いています。
ピラティスにご興味のある方はぜひお読みください。
ポールスター・ピラティスは医療の専門家が解剖学に基づいてアレンジしたピラティスです。