チワワのでんこさんが永眠いたしました

チワワのでんこさんが永眠いたしました

毎日ほぼ1日中一緒に過ごしていたチワワのでんこさんが急逝いたしました。

昨年あたりから老化による衰えは見受けられていたのですが、亡くなる前日までしっかりごはんを食べていて、あまりに急で、受け止めるのが困難な現実に向き合っています。

下記に前々日からの経緯を箇条書きで記録しておきます。

5月12日(金)
夕方帰宅したわたしにしっぽをぷんぷん振ってお出迎えしてくれる!本当に可愛い〜。
生活は通常通り。

5月13日(土)
排便2回、排尿も普通。ごはんも普通に食べる。ただ数ヶ月前から続いていた咳が悪化した。

5月14日(日)
夜中2:30ころ 寝室で一緒に寝ていたでんこさんが起きてしまったので、リビングに連れて行くがお水や排泄など無し。短時間で寝室に戻す。

早朝5:50ころ 寝室でやはりでんこさんは寝付けず、ベランダ方向を見てお座りしていたとのこと。

朝7:00すぎ 調子が悪いらしくでんこさんに起こされ、リビングに連れて行く。布団に下ろす時に「ぽいっ」という悲鳴のような声がして、同時に逝去してしまったらしい。床に置いたら寝そべってしまったので、「足腰が立たないのかな?」と呼びかけたらもう亡くなっていた。排尿のみ。
10分ほど揺さぶりながら名前を呼びかける。

7:11 動物病院に電話するが通じない。

7:12 出かけている夫に電話するが通じない。

もう事切れているので夜間救急への連絡、搬送などはほぼ諦めていた。電話したり車に乗せて移動など現実的でなく、それよりも一瞬でも身体から手を離してはいけない感じ。
硬直が始まらないよう撫でながら揺らし続け、名前を呼び続ける。

夫から折り返しの電話がないので7:46、7:47に再び電話。
彼が帰ってくるまで固まらないよう揺らし続ける。まだ耳や舌はピンク色だった。
四肢の硬直もなく肉球も柔らかいままで生気を保っていた。

9:30ころ 夫が帰宅。硬直する前に会えて、抱っこしてもらう。
わたしは全く涙が出ていなかったが、夫がとても悲しそうで初めて少し泣けた。
彼は車で急いだと思うが、事故などなく無事に帰ってきてくれて本当に良かった。

遺体を安置し、わたしは掃除洗濯などする。
とにかく生活のルーティーンを保つことが最優先だと考えている。部屋が汚れてしまうなどは良くない。

夫が悲しみに嵌って動けなくなってしまったので散歩に誘う。

多摩川浅間神社、初めて3人暮らしを始めた賃貸の部屋の周辺や、よく散歩したコースを通って等々力緑地を歩く。
お腹が空いたので公園内の小さな売店でラーメンとカレーを食べる。
あのまま家でふさぎこんでしまっていてはいけなかったと思う。
3人で過ごしたこれまでの軌跡と記憶をお互いに確認しながら、とても良い散歩だった。

あまりに突然すぎて悲しみや辛さがあまりない、よく分からない。
ただ、でんこがいないとつまらない。
自分はでんこのために生きていたのだと知った。
仕事も、夫との会話も、でんこのためにしていたんだな。
言葉が通じないはずの犬のために会話し、ネタを考え、言葉を紡いでいたとは予想外だった。
それがいなくなってしまったので、やる気と張り合いと生き甲斐がなくなってしまった。

わたしたちは2人で結婚したのではなく、3人で結婚したのだった。それで3人で暮らし始めたのだった。

わたしの50%はでんこさんでできていて、50%は夫でできている。
その半分がなくなってしまった。
馬の鐙が1つなくなって、足が踏ん張れなくなった感じ。何をするにもスカスカする。

***

夫も同じで、人生の50%はでんこさん、50%はわたしだそうです。
だからわたしたち2人の人生は半分終わりました。
まだ残り半分があるから2人で楽しく生きていかなければと思っています。

わたしたち3人は似たタイプで、たくさんの友達がほしいのではなく、自分以外のその大事な2人がいれば良かったのです。
その分喪失はきついのかもしれないけど、3人が出会う前には想像できなかったほどの幸せをでんこさんからもらうことができました。
こんな幸運が自分の人生に起こるとは、今でも信じられません。

愛し、愛される人に出会うことができて、しかも共に生きられることは奇跡です。
それは全く当たり前ではなく、実際のところ人生で奇跡が起こるケースは少ないのかもしれません。
自分もそのはずだったのに、なんでこんな、良い人間でもない自分に、急にこんな幸せがもたらされたのかは分からない。
ただの運だと思うけれど、それはでんこさんが持ってきてくれたものだと強く感じています。

全てでんこさんのお導きで、夫に会うことができました。
とにかく、でんこさんが連れてきてくれた夫のことを大切に、残り半分の人生を生きていこうと思っています。
残り半分がいなくなったらもうわたしの人生に何の意味もありません。

こういうことが起こると、家族が亡くなるまでの自分のオペレーションを遡れるだけ遡って後悔に打ち拉がれる行為は回避しがたいと思いますが、記録には残さないようにします。
まだ私には半分が残っているので、自傷行為は良くありません。

愛し愛された記憶だけを反芻し、生きる糧にしていきます。
半分あれば、いくらでも生きる気力は湧いてきます。
今自分の目の前にある1つ1つの仕事を積み重ねていく日々が、再び生きる力になっていくと信じています。


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